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お知らせ

2024年6月18日「教会の高齢者対応に関するアンケート報告書」が完成しました。

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教会の高齢者対応についてのアンケート報告 表紙付き.pdf
PDFファイル 3.2 MB
高齢者オンラインセミナー「人生の黄昏への備え〜人生会議をしよう〜
日程:2024年7月21日(日)13:30~15:30
講師:井上貴詞氏(東京基督教大学教授)

2024年4月1日「教会の高齢者対応に関するアンケート報告書」についてのアンケートにご協力ください。

目次 
(画像をクリックし各項目へ移動)




1.高齢者への対応

Ⅰ.教会でできること

1.教会内の対応

老眼鏡

老眼鏡

活字の大きい週報や聖書

活字の大きい週報や聖書

補聴器や耳元スピーカー

補聴器や耳元スピーカー

車椅子設置

 

車椅子設置

手すり(階段、トイレ)や

スロープの工事

手すり(階段、トイレ)やスロープの工事

送迎車など

 

送迎車など

2.教会ができる社会的対応

 大型教会でなくてもすべての教会は、自教会内の信徒、教会が置かれている地域住民に対して福祉的サービスを展開することができます。教会は霊的サポートと社会福祉的サポートを両立させていくことができます。

(1) まず、行政による福祉サービスの情報と手続きについて把握しておきましょう。
   日頃から「教会が社会福祉の一翼を担う」という意思表示を明確にし、また、 地域社会、地域住民との接点を作り、地域の方でも教会に相談できる関係を作っておくとよいでしょう。
 

 地元の自治会の活動に積極的に参加して自治会役員の責任を負ったり、自治会から選任されて社会福祉協議会に参加したり、民生委員などに選出されたりすることで、地域との横の関係をスムーズに作っていくことが出来ます。(民生委員や社会福祉協議会役員の責任を負うことで地域社会福祉活動の一翼を担うことが出来ます。)

 また、教会が地元のリーダーたちと共に社会福祉貢献をすることによって地域に対するよき発言力や影響力を持つことが出来ます。それによって、教会が地域社会から遊離しない存在として地域に根ざせるようになるので、教会や牧師はよき関係づくりをしていくことが出来ます。

 

 行政の社会福祉課の担当者との面識を持っておきましょう。

 

 地域包括支援センターに行き、予めつながりを持っておきましょう。またそこに設置されている行政広報誌の福祉サービス一覧表などを入手し、個別のケースにどうつなげることが出来るか判断できるようにしておきましょう。(その地域の社会福祉施設についての情報を集めることも大切です。)

広報

Ⅱ.介護のための手続き

1.介護認定のために
地域包括支援センター

①教会が当該者の状況把握(介護の手間にかかる度合い)を正確に行いましょう。

 

②地域包括支援センターと連絡を取り、行政の専門的立場からどのような支援がベストかについてアドバイスを受けましょう。(地域包括支援センターに電話で面談予約し、担当者に現在かかえる当該者の実情を伝え専門家の立場からアドバイスを受けることが出来ます。)

 

③お一人での生活をされている方で要支援、あるいは要介護の必要があるのではと思われる場合、そのご家族とも連絡を取り、ご家族が責任の主体であることを確認してもらいましょう。そして地域包括支援センターを通して適切な福祉サービスを選定していきます。(たとえば、介護保険の申請、通所施設の申請、入所施設の申請等などの進め方のアドバイス。)行政に対して選定した福祉サービスをご家族が申請する際、必要な援助が出来るようにしましょう。

 

④経過、進捗を、関連機関の協力を得て見守りをしましょう。

 

⑤必要に応じて成年後見人制度、および公正証書、遺言書等の手続きを公的機関に相談の上、行えるようにしておきましょう。

2.介護認定の流れ
 

介護保険制度の運営は行政が行います。行政では、介護保険制度を運営し、要介護認定を行います。保険証を交付し、サービスを確保・整備します。

 

 

地域包括支援センターは、介護予防や地域の総合的な相談の拠点として設置されています。主な業務は、介護予防、ケアマネジメント、総合的な相談・支援、権利擁護、虐待の早期発見・防止、ケアマネージャーへの支援などです。

 

 

サービス事業者は、利用者に合ったサービスを提供します。

介護認定の流れ
介護や支援が必要と思ったら・・・
要介護認定の申請をする前に・・・

地域包括支援センターに連絡しアドバイスをもらいましょう

 家庭で生活の援助をしている手間の度合いについて話し、どのようなサービス(介護予防サービスが必要なのか、介護サービスが必要なのか今後のサービスの可能性についてアドバイスしてもらうことができます。)
① 行政窓口に要介護(要支援)認定の申請をする

 申請は、サービスの利用を希望する本人、家族のほか、成年後見人、地域包括支援センター、または省令で定められた居宅介護支援事業者や介護保険施設などの代行も可能です。
<申請に必要なもの>
・ 要介護・要支援認定申請書(行政や地域包括支援センターの窓口にあります)
 ⇒申請書には主治医の氏名医療機関名などを記入。
・ 介護保険被保険者証
・健康保険被保険者証【第二号被保険者(40歳以上65歳未満)の場合】
②認定調査

 行政の福祉課職員などが自宅を訪問し、心身の状況を調べるために、本人と家族などから聞き取り調査をします。(全国共通調査票)
<調査内容>
手足の麻痺などの有無、歩行などの身体状態に関する項目、食事、排せつ、着替えなどの日常生活の様子に関する項目、認知機能に何等か支障があるかどうかの確認。
調査を受けるときのポイント!

・困っていることはメモをしておく
・家族などに同席してもらう
・日常の補装具があれば伝える
 実際ご本人がプライドゆえに調査当日、困っていることを過少にしか伝えないこともあります。その場合は、後日家庭で援助をしている家族から直接福祉課の担当者に現状(病状の重さではなく生活にかかる手間の大変さ)を伝えること(電話や手紙でも可能)が大切です。
 ※申請の進捗状況を地域包括支援センターで聞くことが出来ます。介護認定調査会の前までに伝えたいことは伝えておきましょう。
③主治医の意見書

本人の主治医から介護を必要とする原因疾患などについての記載を受けます。
主治医の意見書作成依頼は行政から行います
④介護認定審査会で判定

一次判定(コンピュータ判定) 認定調査の結果に基づいてコンピュータで要介護状態区分を推計。
認定調査の特記事項 本人の心身の状態や介護の様子などが具体的に記入。
主治医意見書 かかりつけ医が作成した心身の状況についての意見書。
 ↓ 
介護の手間にかかる審査・判定 + 状態の維持・改善にかかる審査・判定
⑤認定結果の通知

介護認定審査会の審査・判定結果に基づいて・・・
要介護1~5⇒ 介護保険の介護サービスが受けられます。
要支援1・2⇒ 介護保険の介護予防サービスが受けられます。
非該当者⇒ 地域支援事業の介護予防事業が利用できます。
「認定結果通知書」「被保険者証」が届いたら、記載内容を確認しましょう。
▶ ミニQ&A : 居宅介護支援事業者と居宅サービス事業者の違いは?
居宅介護支援事業者は、介護を必要とする人が適切なサービスを利用できるよう、本人や家族の要望を伺いながら、ケアプランの作成や見直し を行います。 更には、サービス事業者や施設との連絡調整も行う、都道府県の指定を受けた専門の事業者です。居宅介護支援事業所には、実際に相談に応じたりケアプランを作成している、保険・医療・福祉などの介護に幅広い知識を持つ介護支援専門員(ケアマネジャー)がいます。

居宅サービス事業者とは、利用者との契約に基づき訪問介護(ホームヘルプサービス)や通所介護(デイサービス)などの居宅サービスを提供する事業者 です。居宅介護支援事業者と同様に、国が定めた基準を満たしている法人で、都道府県の指定を受けた事業者です。

▶ ミニQ&A:

要支援1・2(介護予防サービスの対象者)と要介護1~5(顔後サービスの対象者)はどのように振り分けるのですか?

介護予防サービスの対象者となるのは、サービスの利用によって心身の状態が維持または改善する可能性が高いと判断される人です。具体的には、不活発な生活によって筋力低下や低栄養などに陥っている人が考えられます。一方、認定が軽度であっても、認知症が進行していたり、疾病や外傷で心身の状態が不安定な人は、介護サービスの対象者となります。

3.認定結果通知書が届いたら・・・

  ■「要支援」の場合
 

 「要支援1・2」と認定された人は、介護保険の介護予防サービスを利用できます。地域包括支援センターが中心となって、介護予防プランを作成するなど、住み慣れた地域で自立した生活を続けていけるよう支援します。

市町村が手がける事業として提供されます。

①地域包括支援センターから連絡がきます

 住んでいる地区を担当する地域包括支援センターから連絡しますが、
利用者の皆さんからも地域包括支援センターに連絡してください。
②保健師などと話し合い改善点を探します

 本人や家族と話し合い、本人の心身の状況や生活歴などから、課題を分析します。
③介護予防プランを作成します

 目標を決めて、達成するために支援メニューを、利用者や家族とサービス担当者で検討し、それにもとづいて、ケアプランを作成します。
④介護予防サービスを利用

 介護予防ケアプランにもとづいてサービスが提供されます。利用したサービスの自己負担をします。所得により負担額が変わります。お問い合わせください。
介護予防・訪問介護

 介護予防サービスには、居宅を訪問してもらう訪問系サービスや、施設に通って受ける通所系サービスなどがあります。サービスは組み合わせて利用することが出来ます。

 

自宅での日常生活の手助け
介護予防訪問介護(ホームヘルプ): 利用者が自立した生活ができるよう、ホームヘルパーによる入浴や食事など生活支援が受けられます。

 介護予防サービスには、居宅を訪問してもらう訪問系サービスや、施設に通って受ける通所系サービスなどがあります。サービスは組み合わせて利用することが出来ます。

 

訪問してもらい利用するサービス
介護予防訪問入浴介護: 居宅に浴室がない場合や、感染症などで浴室の利用が難しい場合、入浴サービスが利用できます。
介護予防訪問リハビリテーション: 理学療法士や作業療法士、言語聴覚士に訪問してもらい、リハビリをします。

 

医師の指導のもとでの助言、管理サービス
介護予防居宅療養管理指導: 医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが居宅を訪問し、介護予防を目的とした療養上の管理や指導をします。
介護予防訪問看護: 看護師などが居宅を訪問し、介護予防を目的とした療養上の世話や診療の補助をします。

介護予防・通所介護

 

施設に通って利用するサービス
介護予防通所介護(デイサービス): 通所介護施設(デイサービス)で、食事・入浴など基本的サービスや生活行為向上のための支援、目標に合わせた選択的サービスが利用できます。
介護予防通所リハビリテーション(デイケア): 介護老人保健施設や病院・診療所で、 食事などの日常生活上の支援や生活向上のための支援、リハビリテーション、目標に合わせた選択的サービスが利用できます。

 

通所系サービス(選択的サービスが利用できます)
介護予防通所介護などで提供される選択的サービスには、次のようなものがあり、利用者の目的に応じて利用でき、組み合わせて利用することもできます。
運動器の機能向上: 理学療法士などの指導で、ストレッチや筋力トレーニングなどをします。
栄養改善: 管理栄養士の指導で、低栄養を予防するための食べ方や、食事作りなどをします。
口腔機能の向上: 歯科衛生士や言語聴覚士などの指導で、歯磨きや、摂食・えんげ機能向上の訓練などをします。

介護予防短期入所生活介護・ショートステイ

その他にも・・・

施設に入居している人が利用するサービス
介護予防特定施設入居者生活介護: 有料老人ホームなどに入居している高齢者に、介 護予防を目的とした日常生活上の支援や介護を提供します。
短期間施設に入居して利用するサービス
介護予防短期入所生活介護(ショートステイ): 介護老人福祉施設に短期間入所して、日常生活の支援(食事、入浴、排せつなど)や機能訓練などが受けられます。

介護予防短期入所療養介護(医療型ショートステイ): 介護老人保健施設などに短期間入所して、介護予防を目的とした医療上のケアを含む日常生活上の支援や機能訓練、医師の診療などが受けられます。

それぞれの市町村のみでのサービスとして・・・

地域密着型サービス:認知症対応型共同生活介護(介護予防、要支援2以上)、認知症対応通所介護(介護予防)、小規模多機能型居宅介護(通所、泊り、訪問)、小規模多機能型居宅介護(介護予防)

▶ ミニQ&A : サービスに苦情や不満がある時はどうすればいいですか?

介護(介護予防)サービスを利用していて困ったことがあったとき、サービス提供事業者に相談しづらいときは、下記のような相談先もあります。

『ケアマネジャー』に相談: 担当ケアマネジャーには日ごろからサービス状況などを細かく報告しておくと安心です。
介護支援課に相談: 相談や苦情の内容をもとに、行政で事業者を調査して指導します。

『地域包括支援センター』や『消費者生活センター』に相談: 地域の高齢者の総合的支援行う「地域包括支援センター」で相談を受け付けています。また最寄りの「消費者生活センター」に相談することもできます。

『国保連』に相談: 行政での解決が難しい場合や、利用者が特に希望する場合は、都道府県ごとに設置されている国保連(国民健康保険団体連合会)に申し立てることができます。

その他:介護用具貸与、福祉用具販売、住宅改修費の支給について地域包括支援センターに相談できます。

  ■「要介護」の場合
   「要介護1~5」と認定された人は、まず居宅介護支援事業者などに依頼して利用するサービスを具体的に盛り込んだケアプランを作成し、ケアプランにもとづいてサービスを利用します。

  <在宅でサービスを利用したい場合>
①ケアプラン作成を依頼

 依頼する居宅介護支援事業者を本人や家族が選んで決定します。
ケアプランを自己(本人や家族)作成することもできます。
②ケアプランの作成

居宅介護支援事業者
(1) 利用者の状況を把握: ケアマネジャーが利用者と面接し、問題点や課題を把握してサービス利用の原案を作成します。
(2) サービス事業者との話し合い: 利用者本人や家族とサービス事業者の担当者がケアマネジャーを中心に話し合います。
(3) ケアプランの作成: 作成されたケアプランの具体的な内容について利用者の同意を得ます。
③サービス事業者と契約

 訪問介護や訪問看護などを行うサービス事業者と契約します。
④在宅サービスを利用

 在宅サービスには、居宅を訪問してもらう訪問系サービスや施設に通って受ける通所系サービスなどがあります。サービスは組み合わせて利用することができますので、心身の状況や介護する人の状況を考えて利用しましょう。

在宅サービス

自宅での日常生活の手助け
訪問介護(ホームヘルプ): ホームヘルパーが居宅を訪問し、食事や掃除、洗濯、買い物などの身体介護や生活支援をします。通院などを目的とした乗降介助も利用できます。

主なサービス内容: 
身体介護の例(食事や入浴の介助、オムツ交換、排せつの介助、衣類の着脱の介助、洗髪、爪切り、身体の清拭、通院・外出の付き添い など)
生活援助の例(食事の準備や調理、衣類の洗濯や補修、掃除や整理整頓、生活必需品の買い物、薬の受け取り など)

 

訪問してもらい利用するサービス
訪問入浴介護: 介護職員と看護職員が居宅を訪問し、移動入浴車などで入浴介護をします。
訪問リハビリテーション: 理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が居宅を訪問し、リハビリをします。

 

医師の指導のもとでの助言、管理サービス
居宅療養管理指導: 医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが居宅を訪問し、療養上の管理や指導をします。
訪問看護: 疾患などを抱えている人について、看護師などが居宅を訪問し、療養上の世話や診療の補助をします。

 

施設に通って利用するサービス
通所介護(デイサービス): 通所介護施設で、食事、入浴などの日常生活上の支援や、生活行為向上のための支援を日帰りで行います。
通所リハビリテーション: 介護老人保健施設や医療機関などで、入浴などの日常生活上の支援や、生活行為向上のためのリハビリテーションを日帰りで行います。

 

施設に入居している人が利用するサービス
特定施設入居者生活介護: 有料老人ホームなどに入居している高齢者に、日常生活上の支援や介護を提供します。

 

短期間施設に入所して利用するサービス
短期入所生活介護(ショートステイ): 介護老人福祉施設などに短期間入所して、 日常生活上の支援(食事、入浴、排せつなど)や機能訓練などが受けられます。
短期入所療養介護(医療型ショートステイ): 介護老人保健施設などに短期間入所して医療上のケアを含む日常生活上の支援や機能訓練、医師の診療などが受けられます。

地域密着認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、小規模多機能型居宅介護(泊り、通い、訪問)

  <施設に入所したい場合>
①介護保険施設と契約

 入所を希望する施設に直接申し込みます。居宅介護支援事業者などに紹介してもらうこともできます。
②ケアプランの作成

 入所した施設で、ケアマネジャーが利用者に合ったケアプランを作成します。
③施設サービスを利用
介護サービス 施設サービス

 施設サービス(介護サービス)は、介護が中心か治療が中心かなどによって入所する施設を選択します。入所の申し込みは介護保険施設へ直接行い、事業者と契約 します。
※要支援の人は、
  施設サービスは利用できません。

 

リハビリを受けたい
介護老人保健施設(老人保健施設): 病状が安定している人に対して、医学的管理のもとで看護、介護、リハビリテーションを行う施設です。医療上のケアやリハビリテーション、日常的介護を一体的に提供し、家庭への復帰を支援します。

生活全般の介護が必要
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム): 寝たきりや認知症で日常生活において常時介護が必要で、自宅では介護が困難な人が入所します。食事、入浴、排せつなどの日常生活介護や療養上の世話が受けられます。※要介護3以上の人

 

病院での長期的な療養が必要
介護療養型医療施設(療養病床等): 急性期の治療は終わったものの、医学的管理のもとで長期療養が必要な人のための医療機関です。医療、看護、介護、リハビリテーションなどが受けられます。
※各サービス利用にあたっては、介護保険と自己負担(要支援・要介護によって自己負担金額は異なります)が必要となります。

■ 実際のQ&A ■
Q1. 教会で身寄りのない人、家族と連絡の取れない人のサポートをどうしたらいいですか?
A1. ご本人がある程度お元気でいらっしゃったら、牧師や教会員が生活支援程度(買い物、銀行などへの付き添い、その他の外出付き添いなど)でよいかもしれませんが、お一人での生活がいよいよ困難になり、判断能力が十分でなくなった時どうすればよいかということが出てきた場合を考えてみましょう。そのような方の場合には成年後見人制度というものがあります。
  <成年後見制度とは>
  認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々は、不動産や預貯金などの財産を管理したり、身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり、遺産分割の協議をしたりする必要があっても、自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。
  また、自分に不利益な契約であってもよく判断ができずに契約を結んでしまい、悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し、支援するのが成年後見制度です。

<成年後見制度の種類>
 成年後見制度は、大きく分けると、法定後見制度任意後見制度の2つがあります。また、法定後見制度は,「後見」「保佐」「補助」の3つに分かれており、判断能力の程度など本人の事情に応じて制度を選べるようになっています。
 法定後見制度においては、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)が、法律行為をするときに同意を与えたり、本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、本人を保護・支援します。
※詳しくは、法務省ホームページをご参照下さい。
Q2. 一人暮らしの方のもしものときの備えを教えてください。
A2. もしものときのために葬儀の備え、遺言書などを作成しておくことが必要です。 教会で以下のものについての学びと記入の時を持ち、教会でコピー保管するとよいでしょう。
  <エンディングノートについて>
 人生の終わりについて、考え記録することができます。
自分の生涯の記録、財産目録、医療行為の希望、老後の生活についての希望、葬儀の希望、埋葬の希望などの項目に従って、書き記しておきましょう。
<葬儀について>
 もしもの日がいつくるか誰にもわかりません。ですから教会員とその家族(必ずしも信徒に限らない)は、通常、教会で葬儀を行うことを考えて、平生から教会・牧師との関係を密にして話し合いの時を持ち、書面に葬儀の備え(身辺の整理や緊急時の連絡事項)をしたためておくことが大切です。
 危篤状態に入ったら先ず牧師・教会に連絡をしましょう。葬儀社は、どこでもよいのか、キリスト教専門の葬儀社もありますから、牧師に相談するとよいでしょう。教会では具体的な葬儀マニュアルを作成しておき、対処するのが望ましいでしょう。
 

<遺言とは>
自分が死亡した時に相続人などに対して、財産をどのように分配するかなどについて自己の最終意思を明らかにするものです。これにより相続をめぐる争いを事前に防止することができます。

遺言の方式は主に自筆証書遺言公正証書遺言があります。親族のいない信徒の方が、教会などにその財産を遺贈したい場合には、確実にその遺志を執行するために公正証書遺言が有効となります。

 

●自筆証書遺言は、
「費用がかからない」「いつでも自分の好きな時に書ける」という最も簡易的で手軽かつ自由度の高い方式の遺言です。

15歳以上で、ご自身で書くことができれば、いつでも自らの意思により作成できます。ただし法令上の要件を満たしていなかったり、内容に誤りがあったりすると、無効になります。

ご自分で作成するため手数料はかかりません。本文は本人の自筆でなければ認められませんが、相続法改正により2019年1月13日付で、目録部分についてはパソコン等で作成したり、銀行通帳のコピーや登記情報等を添付したりして遺言者が署名・捺印すれば認められるようになりました。

 

自筆証書遺言のデメリット:
遺言者本人の死亡後、自筆証書遺言が相続人などに発見されなかったり、一部の相続人などに改ざんされたりするおそれがあります。遺言書作成後の管理に起因するトラブルが起こる可能性があるというデメリットがあります。

今まで遺言者が自分でその原本を管理する必要があり、また遺言者本人の死亡後、家庭裁判所での検認手続きが必要でしたが、2020年7月10日 自筆証書遺言書保管制度が始まり、法務局に自筆証書遺言書の保管を申請することができるようになりました。(保管申請手数料:遺言書1通につき3,900円)

保管の際は、法務局職員(遺言書保管官)が、民法の定める自筆証書遺言の方式について外形的な確認(全文、日付及び氏名の自書、押印の有無など)をします。遺言の内容について、法務局職員(遺言書保管官)は相談に応じません(本制度は、保管された遺言書の有効性を保証するものではありません)。

相続開始後は、相続人などに遺言書の内容が確実に伝わるように証明書の交付、遺言書の閲覧などに対応します。相続人などが、遺言書情報証明書の交付を受けたり、遺言書の閲覧をしたりした場合には、その他のすべての相続人などへ遺言書が保管されている旨が通知されます。法務局で保管された自筆証書遺言書は、家庭裁判所での検認手続きが不要です。

本制度は、遺言書の保管の申請、遺言書の閲覧の請求などを始めとする法務局(遺言書保管所)で行うすべての手続きについて予約が必要です。詳しくは法務省ホームページをご覧ください。

法務省:法務局における自筆証書遺言書保管制度について
http://www.moj.go.jp

なお、これまで通り、ご自宅などで遺言書を保管することもできます。

また、法務局(遺言書保管所)に保管の申請をされた場合は、家族にその旨を伝えると、相続開始後の証明書の請求などの手続きもスムーズとなります。 

 

自筆証書遺言書保管制度のデメリット:
生前、遺言者本人が遺言書を作成し、管轄の法務局(遺言書保管所)に申請の予約をした上で、直接本人が出向きます。本人以外の申請はできないので、身体的に動けない状況になってからでは、手続きが大変になるというというデメリットがあります。

 

●公正証書遺言は、
信頼性の高い方式の最も確実に遺言を遺せる方法の遺言です。

1公正証書遺言は公証役場に出向いて法律の専門家である公証人が、2人以上の証人の立会いのもと厳格な方式に従い作成します。公証人は、遺言の能力や遺言の内容の有効性の確認、遺言の内容について助言を行います。

作成には財産の価額に応じて手数料が必要です。他にも証人を司法書士などの専門家に依頼する場合は、日当が発生します。

なお、遺言者が病気などで、公証役場に出向けない場合は、公証人が出張して作成することができます。

その原本は公証人が公証役場において厳重に保管し、家庭裁判所での検認手続きは不要となります。

また公正証書遺言は、故人の関係者がその有無を調べられる検索サービスが提供されています。公正証書遺言に関する相談は、近くの公証役場へ問い合わせましょう。

2.資料

ダウンロード
新版「良き生と良き死」.pdf
PDFファイル 232.7 KB


ダウンロード
改訂新版「老いること、死ぬこと」.pdf
PDFファイル 254.4 KB

3.教会の取り組み情報

 松原聖書教会  
 目的 又は 動機

松原聖書教会の高齢者信徒の支え、未信者の親への伝道、教会員の賜物の活用、地域のニーズへの対応等を目的として、高齢者向けのサービスの提供を考える。

 始めた年ときっかけ

2006年、礼拝にて、

高齢者向きのサービスに取り組んでいくことが礼拝メッセージの中で示された。 それを受けて、2007年にアンケートや研究会を行い、まずは高齢者が活躍できる場を作っていくことに。

 プログラム名・日程

きらきらサタデー(毎月第2土曜)

きらきらツアー(年2回程度)

きらきらハウス・きらきらちょっとサービス

 参加対象

高齢者(年齢は限定せず)

 主なプログラム

きらきらサタデー

(クラフトや食事会等のお楽しみ会)

きらきらツアー

(バスをチャーターしての旅行)

きらきらハウス

(交わりを持ったり、様々な企画をしたりするための共用スペース)

きらきらちょっとサービス

(専門的なもの以外の、お手伝いサービス)

 使用 又は 参考になるテキストや教材

特になし

 担当しているスタッフ

愛交局担当執事、他5名

 参加費の有無・1回の実費

きらきらサタデー 1回1,000円

きらきらちょっとサービス(1時間500円)

きらきらツアー 回ごとに変動

 連絡先

松原聖書教会

TEL 072-336-3858

 茨木聖書教会  
 目的 又は 動機

●目的は、教会のアンテオケプランの柱「賜物に合った奉仕」
●動機は、教会内外の高齢者の健康寿命の延伸と宣教

 始めた年ときっかけ 2017年6月
 プログラム名・日程 ロコモ体操クラス・月1回(今後複数回の予定)
 参加対象 主に教会内と教会近隣地域の高齢者
 主なプログラム 「ロコモ体操」ロコモシティブシンドロームの予防健康体操

 使用 又は 参考になるテキストや教材

「人体のからくり」順天大医学部坂井建達著
「1からわかるロコモ」大正富山医薬品㈱ 他
 担当しているスタッフ 高齢者ケアアハウス建設構築委員会2014年
発足のメンバー
・西尾宏一郎(柔道整復師)・佐々木悦子
・吉中健太郎

 参加費の有無・1回の実費

 連絡先

茨木聖書教会

ibaraki@church.email.ne.jp
TEL.072-635-4074

館山教会
(礼拝後健康体操)
 目的 又は 動機 高齢者が多い教会(信徒平均年齢70)なりの取り組みとして礼拝後、硬くなった体をほぐす為に。 
 始めた年ときっかけ 2016年。高齢者の信徒に何か為になることを考えて。
 プログラム名・日程 健康体操・毎週の礼拝後15分間。
 参加対象 全信徒
 主なプログラム 椅子に座ったままの体操&童謡に合わせて軽いダンス(律動)など。

 使用 又は 参考になるテキストや教材

インターネット
 担当しているスタッフ 金恵珍(教職者夫人)

 参加費の有無・1回の実費

なし
 連絡先

0470-22-1096

chanlee0105@gmail.com

 

館山教会
 目的 又は 動機 高齢者の孤立化を防ぎ、教会の交わりへ入れられるように
 始めた年ときっかけ 2013
 プログラム名・日程 実りの会
 参加対象 制限は無く、高齢者に呼びかけている
 主なプログラム 地域の人形劇グループを巻き込み、短い聖書の学びとお茶を共にする。

 使用 又は 参考になるテキストや教材

箴言・伝道者の書から
 担当しているスタッフ 婦人会、牧師夫妻

 参加費の有無・1回の実費

お茶の時は、無料。軽い食事の時は200円
 連絡先

館山教会

 

平和台恵教会
(認知症の学び)
 目的 又は 動機 認知症の症状や、防止対策のため
 始めた年ときっかけ 2016年。 「お元気感謝会」に集まっていたご高齢者が召されたり、認知症になったりしている状況で、だんだんと参加者が減少する中、認知症の予防を共に学ぶことができたらという願いが起こされ始める。
 プログラム名・日程

「認知症の学び」

年に一回で、9月の日曜日の午後。一時間半ほど。

 参加対象 ご家族のケアや自分の認知症対策を願われる参加者。
 主なプログラム

「認知症の基礎的学び」というテーマで地域の方々に開かれた集会。 祈りをもって始め、内容は包括支援センターの担当者に一任し、認知症の症状や、防止対策のための講義、実際に運動を共にし、和やかな雰囲気で行っている。最後に教会の案内などをする。

 使用 又は 参考になるテキストや教材

テキストはなし。
 担当しているスタッフ

集会担当教会員。

包括支援センタースタッフ3名(包括支援センターへ直接、教会で認知症の学びをしたい旨を伝え依頼。)

 参加費の有無・1回の実費

 
 連絡先

080-4155-4723 (牧師携帯)  

 平和台恵教会  
 目的 又は 動機 ご高齢の方が、これまで守られ元気に過ごされていることを 共に喜ぶ集会をしたい、という思いから。
 始めた年ときっかけ 教会から遠方の家庭集会に集まっていたご高齢者や近所のご高齢の方を教会に招くためのイベントとして開始。
 プログラム名・日程

「お元気感謝会」  9月下旬(敬老の日前後)

 参加対象 75歳以上の方々。
 主なプログラム

・礼拝後に食事会。・童謡や賛美を一緒に歌う。

・聖書からショートメッセージを聞く。

・青年や子供たちからの賛美。

・2016年より、「お元気感謝会」の後、市の地域包括支援センターとタイアップをして「認知症の学び」を実施。

 使用 又は 参考になるテキストや教材

特になし。
 担当しているスタッフ 3人

 参加費の有無・1回の実費

対象者は参加費無し。他の人はお弁当代実費で参加。

実費は対象者のお弁当代、プレゼント代 (全体で\5000)

 連絡先

080-4155-4723 (牧師携帯)  

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教会の高齢者対応についてのアンケート報告 表紙付き.pdf
PDFファイル 3.2 MB